紫外線吸収剤・紫外線散乱剤とは 荒れる理由・落とし方・主な成分
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紫外線吸収剤と散乱剤の違い
紫外線吸収剤は、紫外線を熱エネルギーに変換してお肌に届くのを防ぎます。
紫外線散乱剤は、紫外線を乱反射させてはね返します。
吸収剤はケミカルな成分で、散乱剤はミネラル成分です。
吸収剤は高いSPF・PAを実現するために使われます。
白浮きしにくく、のびがいいというメリットもあります。
散乱剤は一般に吸収剤よりはUVカット性能が弱く、厚く塗ると白浮きやベタつきが気になります。
吸収剤は、皮膚の表面でUVを熱に化学変化させるときにお肌に負担がかかります。ケミカル成分ですので、化学物質過敏症の方には特に強い刺激となります。
一方、散乱剤は紫外線に当たると活性酸素が発生します。コーティングされていない散乱剤ですと、活性酸素がお肌の負担になります。
■紫外線吸収剤はケミカル。UVカットも負担も強い。
■散乱剤はノンケミカル。白浮きや使用感でやや劣る。
散乱剤はコーティング必須!
ノンケミカルで安心の紫外線散乱剤ですが、光に当たることで活性酸素を発生してしまうというデメリットがあります。
このデメリットをおぎなうのがコーティングです。
コーティングが活性酸素がお肌に直接触れるのを防いでくれます。
活性酸素が原因の肌荒れや乾燥からお肌を守ることができます。
活性酸素は老化の原因のひとつですが、コーティングされていれば安心できます。
紫外線散乱剤はナノ化粒子に要注意!
紫外線散乱剤は、一般的に吸収剤よりもUVカット効果が低くなります。
また白浮きのしやすさ、のびの悪さといったデメリットがあります。
その欠点をおぎなう方法として、成分を「ナノ化」した散乱剤が使われます。
ナノ化した粒子は肌の奥まで入り、落としにくく残ってしまいます。
アレルギーを引き起こしたり、発がん性の指摘もあります。
吸収剤不使用なのに高SPF・PAだったり、白浮きせずのびがいいものはナノ化された散乱剤が使われている可能性があるので要注意です。
紫外線吸収剤・散乱剤の落とし方
吸収剤の落とし方
紫外線吸収剤は基本的にクレンジングで落とすものと考えていたほうがいいでしょう。ウォータープルーフのものや高SPF・PAのものは特にそうです。
石けんでオフできるという商品もあります。オイルより水が多いものです。
吸収剤を長時間のせていたお肌はすでにダメージを受けています。強く擦らずに落とすようにしましょう。
首から胸元、腕や脚なども必要に応じてクレンジングを使ったほうがいいでしょう。
メイク落としシートで落とすのはあまりよくありません。摩擦による刺激がお肌の負担になります。
細かい部分の落とし忘れがないためにも入浴時に落とすのがおすすめです。
入浴すれば毛穴がひらくのでよりきれいに落とすことができるでしょう。
クレンジングで日焼け止めを落としたあとはとても皮膚が乾燥しています。しっかりと保湿しましょう。
散乱剤の落とし方
お湯や石けんで落とせるものなら、普段の洗顔でオフすれば大丈夫です。
クレンジングなしで、お肌を擦る回数も減らせるので敏感肌の人も安心です。
ぬるま湯でやさしく、よく泡立てた石けんで洗いましょう。
それでもすっきりしないというときは、無添加のベビーオイルでクレンジングするといいでしょう。一般的な大人用のクレンジングオイルよりお肌への刺激をおさえられます。
紫外線吸収剤・散乱剤として使われる主な成分
主な紫外線吸収剤の成分
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル…UV-Aを吸収
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン…UV-Aを吸収
・メトキシケイヒ酸オクチル…UV-Bを吸収
・ジメチルPABAオクチル…UV-Bを吸収
・オキシベンゾン…UV-AとUV-Bを吸収
「ベンゾ(ベンゼン)」「ケイヒ酸」などに注意して成分表を見ると吸収剤使用かどうか見分けるのが簡単です。
主な紫外線散乱剤の成分
・酸化チタン
・酸化亜鉛
どちらもUV-A、B両方を反射します。
ファンデーションの色材としても使われています。そのため白みがあります。